注文住宅用地を探している方、中古物件を検討中の方。待ちに待った大型連休の到来!気になる物件を一気に見学し、絞り込むチャンスですね。
でも物件見学において、不動産探しの初心者が陥りやすい罠があるのをご存知でしょうか。
みなさんは、マイスマのような不動産ポータルサイトやショーウィンドウの貼り紙、折り込みチラシなどを見て、不動産屋さんとすでに接触しているかもしれませんね。
問合せをすると、それぞれの物件の業者さんから、すぐにアプローチのメールや電話が来ますよね。
アプローチの仕方は業者それぞれ。DMや電話の場合もあれば、メールアプローチの場合も。最近ではLINE@やAIなどを活用したアプローチもありますよね。
きめ細やかなサポートは、まさに「不動産コンシェルジュ」と言うにふさわしいですね。
不動産屋さんに、あらかじめ要望を伝えておくと、おすすめ物件情報をどんどん集めてメールで送ってくれたりポストインしてくれるのは、本当にありがたいことです。まさに自分の手足になってくれる感じです。
そんな中から候補の物件をピックアップしたら、休日を利用して物件案内ツアーを組むというケースが多いようです。
住宅は高価な買い物ですから、webやチラシだけでは決められません。しっかりと現地を見学して、よーく比較検討したいものです。販売図面やポータルサイトのレビューだけでは気づけない事もありますよね。
でも、そんな不動産物件見学ツアーにも、住まい探しビギナーさんが陥りやすい落とし穴もあるんですよ。
今回は不動産物件見学ツアーで気を付けたいポイントを幾つかご紹介します。
「不動産物件ツアー」の背景を知る
土日や休日に組まれる不動産物件ツアー。
たいていの場合、不動産屋の事務所で待ち合わせて、営業マンの車に乗り換えて出かけます。
営業マンにとっては、これまでの追客の成果の見せどころ。案内物件ひとつひとつを予習して、その長所、短所をしっかりインプットし、用意周到に計画を立てて、この日に臨みます。
優秀な営業ほど、しっかりと戦略的にツアーのプランを立てて来ます。「今日こそ契約を取るぞ」と、気合を入れて臨んでいるはずです。
候補の物件を並べて、見学の順序を決めて、起承転結のストーリーを立てて、スクリプト(台本)を用意します。
他社の物件と競合している場合などは、潰しトークをしっかり練習して臨むというわけです。
ツアーで大事なのが、物件案内の順番やコースです。
Aという物件を「本命」とした場合、「対抗馬」のB、「潰し」のC、Dと、複数の物件も用意しています。
物件Aは、もちろんお客様の要望をほぼ網羅していなくてはなりません。ただ、同様に重要視されがちなのが、営業マンにとっても魅力的な物件ということ。
すなわち「物件価格」も、とても重要なのです。
不動産屋さんの利益である仲介手数料は「物件3%+6万円」です。物件が1000万円なら36万円、2000万円なら66万円。つまり、より高い物件の方が会社にもたらす利益は大きく、営業マンの報償も高くなるのが通例です。
候補の複数物件を一日で回る場合、物件の案内順序も営業マンが組み立てます。
ハンドルを握るのが営業マンですから、もちろんルートもおまかせで、営業マンの描いたストーリーの通りに物件めぐりをするというわけです。
駅や学校、スーパー、公園など魅力的な近隣施設は、一番売りたい物件の案内に絡めて紹介すると、物件がより魅力的に感じられますよね。
お客様がよほどその地域に慣れていれば別ですが、車での移動で少しくらい遠回りをしたとしても、そのことに気づくことは難しいでしょう。
本命の物件がより良く感じられるよう、コースを戦略的に組み立てるのが普通なのです。
また、本命の前に魅せる物件は少し「残念」な物件。何件も物件を見て、残念な物件を見た後に本命を見ると、救われたような気持ちになりますよね?そういう心理を利用して、見学コースが組み立てられているのです。
また、時間帯についても、最もマイナス要因が少なく感じられる時間帯に本命の物件に到着するよう、周到に計画するものですよ。
このように、営業マンにイニシアティブを委ねてのツアーになるため、冷静に俯瞰して推理を働かせて物件を見ることが重要なのです。
ですから、その場で判断をせず、もう一度後から本命の物件を自分の足で確認することが大切です。それも、違う時間帯に、違うルートで。
実は近隣に迷惑施設があったり、早朝にゴミ収集車が通るルートたったりなど、案内されていない順路や周辺環境に問題があることがあります。
また、日中は明るく人通りが多いが、夕方は人通りが少なく街灯も暗いなどということもあるので、少し時間帯をズラして見てみることで、物件の印象も大きく変わることがあります。
デキる営業マンに担当してもらうことも、物件を案内してもらうことも、それ自体は、とても良いことです。素人には知り得ない知識で物件の魅力を紐解いてもらうことや、専門家のフィルタを通して物件の価値を精査してもらうことは重要です。
ですが、良心的な営業マンかどうを見抜く目を持っていないのに、営業マンを過信してしまうのは危険です。上に述べたように報償の額の大きさから、必ずしもお客様にとって最良の物件を薦めないこともありますから、それを鵜呑みにして契約すると、大いに後悔することもあり得ると、理解しておきましょう。
また、なかなかオフィシャルサイトの会社情報からは読み取れないのですが、会社によって営業マンの報償の仕組みや、「締め日」なども違ってきますから、どのタイミングで契約を迫られるか?が明暗を大きく分けることもあります。
このあたりは、クチコミサイトやSNSも参考にすることをおススメします。こちらもライバルによる誹謗中傷も多いので、洞察力を働かせてご覧下さい。
「お客様の他に、先に買い付けを送ろうとしているお客様がいらっしゃいます。今日中に決断していただくと、お客様が『一番買い付け』となり、予約ができますよ」
などというのも常套句ですから、そういうトークを鵜呑みにせず、一旦は家に持ち帰り、営業マン抜きの家族会議などを行ってから、最終判断はしたいですね。
また、現場に着くと「この物件はもう一組、見学に来るお客様がいらっしゃいます」と聞かされて、別の夫婦と鉢合わせるなどということも良くあります。
もちろん本当にそういうケースもあるのですが、実は不動産屋の別の営業マンが女性社員とお客様になりすまして演技をしているなんていうのも常套手段です。
締め日の直前の週末や連休になると、こういったプロのスキームをフル稼働して目標達成しようとする会社も中にはありますから、とにかく冷静に、物件の情報を見つめ直して判断して下さいね。
確かに良い物件は早く売れてしまうもの。ですが、一生一度の買い物ですから、慌てて購入して後悔するくらいなら『縁がなかった』と割り切る勇気も持ちたいですね。
物件見学のポイントまとめ
・自分の足で現地を見る
・時間帯を変えて現地を見る
・コースを変えて現地を見る
この記事を読んだ方は、しっかりと頭の隅にインプットして、大型連休の物件見学ツアーに臨んでください。
それを踏まえて、見学ツアーの際はチクチクっと鋭い質問をして、「この客はデキる」という印象を与えてみましょうか?
きっと今後は駆け引きなく、真の優良物件を紹介してくれるようになる、かもしれませんよ!
この他にも、購入前にインプットしておきたいノウハウは色々あります。今後も時々お伝えしていきますので、お楽しみに!
そして、不動産探しはぜひマイスマへ!
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