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【大人女子旅】ちょっと足を延ばしてみよう。北陸新幹線で行く一泊二日の金沢【後編】

日経トレンディが発表する2015年のヒット商品でも1位に輝いた北陸新幹線!この冬お薦めの街は金沢。紅葉は今がピーク。12月上旬までが見頃、まだ間に合います!前編に続き、金沢おススメコースの後編をリポートします。前編はコチラ https://maisuma.jp/article/58
マイスマwoman's LABO 編集部
兼六園(出典: 金沢宿たいむ http://kanazawa.yadotime.jp/event/cat36/

マイスマが選ぶ一泊二日の大人女子旅。2日目のコースは…。

1日目はレンタサイクルでめぐる市内観光でした。兼六園も紅葉も今がピーク。兼六園も12月上旬まではライトアップされ紅葉がもう少しの間楽しめます。今ならまだ間に合う!
市内は緩やかなアップダウンはあるものの、レンタサイクルに乗って巡ることができますね。日頃の運動不足を解消するのにちょうどよいコースだったのではないでしょうか?
2日目はレンタカーで以下のようなコースはいかがでしょう?
日本海のドライブも満喫し、ちょっと欲張って世界遺産の白川郷巡り。美しい景色をしっかり右脳に刻む、忘れられない旅になることでしょう!

2日目 with レンタカー

鈴木大拙記念館~のと・なぎさドライブウェイ~「葵寿し」~世界遺産・白川郷(岐阜県)~ひがし茶屋町~武家屋敷跡~金沢駅

<東口>※駅メイン「鼓門」側
トヨタレンタカー http://www.toyota-rl.co.jp/tenpo.html
オリックスレンタカー http://car.orix.co.jp/
<西口>
駅レンタカー西日本 http://www.ekiren.co.jp/
タイムズカーレンタル金沢駅店 http://rental.timescar.jp/

禅の教えを英語で紹介した、知られざる偉人の記念館

鈴木大拙館/アプローチ

スティーブジョブスが禅に傾倒していたのは有名な話。ほか、世界中のアーティスト、経営者、スポーツマンにも仏教、とりわけ禅の思想は大きな影響を与えていますね。
金沢出身の仏教哲学者であり作家の鈴木大拙は、仏教や禅の思想をアメリカ他世界に紹介した人物なのです。禅の思想は「空」「無」などの概念や精神世界についてミニマルに語っているため、日本語でも説明が難しく、英語に翻訳するのは大変な知識と教養、仏教への理解が必要でした。
鈴木大拙はネイティブ並みに素晴らしい英語力で、出家こそしていませんがお坊さん並みの禅の知識と理解のある人で、かつ作家としての素養があるため、大変わかりやすく、論理的に、英語で禅について記しているのです。
禅を学ぶ若い僧侶も、日本語版で鈴木大拙の書物を読んで学ぶというほど。まさに、知られざる偉人です。

A ZEN LIFE youtube https://youtu.be/RVp9i4QIUUU

鈴木大拙館。空間棟から回廊越しに水鏡の庭を眺める。

大拙館は、金沢出身の建築家・谷口吉生の建築設計作品です。
谷口設計らしい直線的でミニマルな意匠、敷地全体計画が禅の思想を表していると言えるでしょう。
台地の緩やかな斜面から緑が迫るロケーションを借景として利用しています。新緑や紅葉、雪景色それぞれに映えるファサードに、訪れる人はまず心を打たれるはず。
そして敷地には石垣や水景で金沢を象徴する景観を創りだし、まるで伽藍配置のようなゾーニングが仏教世界や禅の思想とともに大拙の哲学を表現しています。
アプローチから「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」を回廊で結び、回廊の南北に「玄関の庭」「水鏡の庭」「露地の庭」があります。

3つの棟と3つの庭から構成された空間を回遊しながら展示物を見学し、鈴木大拙の思考や功績について理解を深めます。そしてぜひ水鏡の庭の横から、反対側から、思索空間を眺めてみてください。

上の写真、外は露地の庭です。庭を眺めながら大拙の資料を読んだり調べごとをしたりゆっくりと過ごせます。少し暗いですが、非常に落ち着くスペースなので、読書や執筆などには最適です。
見学者はこうして、3つの棟と3つの庭から構成された空間を回遊しながら展示物を見学し、鈴木大拙の思考や功績について理解を深めて行くのです。

そしてぜひ水鏡の庭の横から、反対側から、思索空間棟を眺めてみてください。水鏡の庭越しに思索空間を眺めてぼんやりと過ごすのがおススメです。定期的に波紋が発生する水面には金沢の季節折々の景色が映し出され、眺めつつ沈思黙考するもよし、心を無にただ過ごすのもよし、非日常の特別な時間が過ごせるのは間違いなしです。

岡村美穂子さん(出典: http://www.tokyo-ws.org/archive/2013/03/iematws.shtml
http://www.wul.waseda.ac.jp/tsunoda_web/p12.html

ところで、鈴木大拙館の館長は、岡村美穂子さんという女性です。
14歳のころNYのコロンビア大で大拙の講演を聞いて以来心酔し、それ以来傾倒し、師事し、大拙が96歳でなくなるまでラスト15年間を共生し、秘書(身の回りの世話と仕事の補佐)のような存在として、側近く仕えた人物です。
私も訪れるまで大拙について詳しく知らなかったのですが、戻ってから大拙について調べるうち、『三人の女性と鈴木大拙』(上田閑照著)という本に出会い、むしろこの岡村美穂子さんという女性にとても興味を持ちました。
昭和の激動の時代に海外と日本の橋渡しに貢献した美穂子さん。「女性の生き方」という切り口で美穂子さんの人生を考証すれば、その大胆で行動的で純粋な生き方にインスパイアされるかも!

大拙について、禅について、谷口吉生については、わざわざ本を読むまででもなく少しネットサーフィンして理解を深めてから鈴木大拙館を訪れると、一層鑑賞が深くなります。行きの新幹線の中でおススメですよ!

え?ここが公道?日本でひとつ、砂浜を走れる道路

のと 千里浜なぎさドライブウェイ

千里浜なぎさドライブウェイ(出典: http://www.minkara.carview.co.jp)

え?砂浜に標識?!目を疑うような光景ですが、これ、公道なんです。
意外と知られていませんが、石川県羽咋市の「千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイ」は砂浜を走ることができる公道なのです。標識は利用者が増える夏の間だけ設置されています。日本ではこの千里浜海岸だけ。世界でもたったの三か所だとか。

なぜ走れるのか?それは砂質がゆえなのです。全長8kmに渡る千里浜の砂は大変きめが細かく、4WDでなくても砂浜を走れます。乗用車だけではなく、観光バスもバイクでも自転車でも走れます。

千里浜なぎさドライブウェイ
(出典: http://www.city.hakui.ishikawa.jp/sypher/www/info/detail.jsp?id=3766

鈴木大拙館を後にして、金沢ICから高速道路を利用して能登半島を北上し走ること約30分。とりわけ美しい日本海に沈む夕陽を眺めながらのドライブは最高です。暖かい日なら少しだけ窓をあけて潮風を頬に感じながらドライブしてはいかがでしょう。美しい景色、塩の香り、頬にあたる風…。五感が存分に刺激され、きっと右脳に残るドライブになるでしょう。

※安全にお楽しみいただくために、事前に通行規制情報や、走行上の注意をよくお読みの上お出かけください。
▲羽咋市の観光案内「千里浜なぎさドライブウェイ」のページはこちら
http://www.city.hakui.ishikawa.jp/sypher/www/section/detail.jsp?id=595

観光客にも開かれた地元の寿司店

葵寿し

ドライブの後は金沢市内に戻って、そろそろランチのお時間です。
旅行者でも安心して食べられる地元の寿司やさんをご紹介。ここは地元のグルメさんに推薦してもらったお墨付きの寿司店です。
店主の馳さんは10代の頃から大阪、金沢で修行し、葵寿しを立ち上げたのが昭和47年。以来地元のみなさんに愛されて来ました。店名はこだわりの山葵(わさび)から1文字取って命名。

金沢は、魚はもちろん米、酒、調味料にいたるまで、寿司に関わるあらゆる食材がそろい、まさに料理が美味しくなる好条件に恵まれている土地です。自然、そのすべてにおいてレベルが高く、お値段も高く、旅行は二の足を踏みがちですよね。
でも「葵寿し」さんは良心的な価格設定とわかりやすいメニューで、地元の人たちはもちろん、旅行者でも安心して入れるお店なんです。とはいえ、駅から少し離れているので、実際は旅行は少なく、むしろそれが魅力的!

お酒のラインアップも豊富で、おススメは四種飲み比べ。一番気に入ったお酒を今度は1合注文して、じっくりと味わいたいですね。お通しは季節ごとのおすすめ料理が出てきます。
ネタはもちろんのこと、シャリは有機栽培のコシヒカリ、お酒も地元北陸のお酒を中心に、寿司に合う銘柄を厳選しています。とにかくすべてにおいて妥協なく徹底的にこだわる馳さんの姿勢が伺えます。

お寿司は「店主のおすすめ」(3500円)又は「海鮮千羅詩(チラシ)」(3800円)、もし奮発するなら寿司や料理が一折味わえる会席料理「贅沢・地物尽くし」をおススメします。もちろん止まり木に座って、アラカルトでオーダーするのもいいですね。欄間の見事なカウンターは寿司職人の手仕事をライブで見られて、また格別な雰囲気です。
お寿司だけでなく、加賀百万石の時代から続く伝統的な郷土料理や酒肴もお楽しみいただきたい!

味は太鼓判。しかも明朗会計。旅行者でも気軽に入れる三拍子そろった良店です。人気のお店なので、事前に予約して出かけられることをおすすめします!
▲葵寿し オフィシャルサイト
http://www.aoisusi.com/index.html

憧れの世界遺産へも車で一時間!

白川郷 合掌造り住宅群

「白川郷」という言葉をご存知なくても、日本昔話に登場するような急勾配の三角屋根には見覚えがある方も多いのではないでしょうか?
旅好きなら誰もが憧れる世界遺産「白川郷」。山に囲まれた谷合いに点在する築100~300年の集落全体が世界遺産とされていて、国内外から観光スポットとして注目を浴びている人気のエリアです。
なぜ金沢旅行で白川郷?とお思いかもしれませんが、岐阜県大野郡白川村萩町までは金沢市内から車で一時間ほどの近さなのです。(※混雑状況によって時間は変わります)
わざわざ白川郷へ出かけるといっても首都圏からだと気おくれしますが、金沢からなら1時間です。こんなチャンスを逃す手はないですよね?
美味しいお寿司をいただいて、一息ついたら午後一番で白川郷まで出かけてみましょう。

春夏秋冬どの季節にも、それぞれの白川郷の「顔」があります。冬は相当の覚悟が必要ですが、ライトアップされた合掌造りの家並みの美しさに心打たれること間違いなしです。
もし時間に余裕のある旅なら、合掌造りの集落の中の宿に泊まることも可能です。どっぷりと日本昔話の世界に浸り、おいしい飛騨牛を食べて、囲炉裏で女将の昔語りに耳を傾けて…そんな、日本人のDNAを呼び覚ます旅も魅力的ですね。
昨今は外国人観光客が後を絶ちません。田植えや稲刈り体験、様々なワークショップに参加して地域の人や旅行者同士で交流を図るなんていうのも、忘れられない思い出になりそうです。
世界遺産に泊まるなんて、自慢したくなりますね。格別な思い出になることは間違いなしですね!
今回は一泊二日の旅なので、お泊りは次回に…

金沢の締めくくりは保存築「ひがし茶屋街」

ひがし茶屋街

京都の祇園のような街並みに、喫茶や和雑貨、伝統工芸やお菓子、九谷焼、金箔などのお店が立ち並ぶ重要伝統的建造物群保存地区。必ず訪れたい場所です。
特に夕暮れから夜にかけて、格子戸からぼうっと行燈の明かりが漏れる風情は美しく、タイムスリップに陥ったよう。
金沢のたびの締めくくりに訪れて、お土産を買ったり、散策したり。ざっと1時間もあれば見て回れて、更にもう1時間で食事をして帰ってはいかがでしょう。
金沢駅から徒歩1分の立地ですから、ギリギリまで遊んで、新幹線に飛び乗るコースがおススメです。

さあ、いかがでしょうか。やや強行スケジュールの金沢一泊二日の旅。自転車、レンタカーを駆使して回れば、思ったより広範囲に移動もできて、導入編としては十分すぎるほど楽しめます。振り出しの金沢駅に戻り、ふと見上げると駅の懸垂幕に「金沢に行くなら、春か夏か秋か冬がいいですね」と書いてある。名コピーです。四季折々の金沢を堪能したくなります。

二回目の金沢は、今回は訪れることができなかった輪島塗、加賀友禅などを尋ねて、松尾芭蕉が愛した山中温泉か、北大路魯山人が愛した山代温泉に宿泊するコースなど如何でしょう。もう次の計画を立てたくなる、そんな素晴らしい金沢でした!

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