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分譲マンションなのに、最初から賃貸で住んでいる人もいる物件~等価交換事業と非分譲住戸~

分譲マンションの中には一部の部屋が分譲されない事例、さらには最初から賃貸に出される事例もあります。どういう層が住むのか、購入前に知っておきましょう。

部屋ごとにちらほら灯りのついたマンション

はじめに

新築分譲マンションが建った場合、ふつうは買って住む人がほとんどを占めます。しかし、中には分譲した最初の時点から賃貸で住んでいる人がいるという物件もあります。ここでは、そのようなことになるに至る事情と、そのような物件のメリット・デメリットについてピックアップしていきます。

非分譲住戸

非分譲住戸の概念図

マンションの広告を見ていると、「総戸数:200戸(うち非分譲住戸 20戸)」のように、分譲されない部分がある場合があります。こういった「非分譲住戸」は、もともとマンション開発前に土地や家を持っていた人が、マンション開発で立ち退く代わりに新築されたマンションへ入居するというもので(「事業協力者住戸」と明記してある場合もあります)、とりわけ再開発やマンション建替えの場合には数が多くなります。とはいえ、住み替える人については分譲で買った場合と権利義務などは変わらないので、あとで触れる賃貸ほどには問題になることはありません。

なお、非分譲住戸については設計段階から住む人が決まっていますので、それぞれの事情に合わせて部屋の仕様などが異なって作られていることもあります。あと、たまに「分譲で買った人が非分譲の分も負担させられている」という誤解も見受けられますが、税制上の問題を除けば、非分譲住戸にしても「自分の土地や借地権を売って、マンションに買い換える」のと経済的には同じであり、マンション建設側としても、通常なら買い取らなけれないけない土地の代金がその分浮いているため、分譲で買う人の負担になっているということはありません。

等価交換事業

建設中のマンション

一方で、再開発やマンション建替えなどのような、住み替える住民が多数いる場合以外にも非分譲住戸が多数発生することがあります。

よくあるケースとして、「等価交換事業」と呼ばれるスキームがあります。もともと1人の地主が土地を持っていて、そこにマンションを建てる場合に、デベロッパーが土地を買い取るのではなく、マンションの建設資金をデベロッパーが出す代わりに、建てたマンションの一部と、地主の土地の一部を交換する形で事業を進めるというものです。そうなれば、地主のもとには多数の部屋が残ることになりますが、もちろん自分自身で使いきれるものでもないので、第三者に売りに出すか、賃貸に出すかということになります。地主が持ち分を賃貸に出した場合、最初から賃貸と分譲の混在するマンション、ということになります。

メリット

等価交換でマンションを建てる場合、土地の取得などの権利関係の処理が簡略化されるため、税制上・事業推進上有利になり、その分価格が下がることがあります。また、マンションの管理組合では、部屋の数、規模に応じて議決権を割り当てますが、元地主が多くの部屋を持っている場合議決権も多くなり、元地主が積極的に提案をする場合、マンション管理がやりやすくなることもあります。

デメリット

マンション管理にも会議は必要

メリットの時とは反対に、元地主がマンション運営に消極的な場合、管理組合で何も決められない事態に陥ってしまいます。また、管理組合に賃借人は入らないので、区分所有者と賃借人の間で、意識に格差ができてしまうこともあります。さらに、賃貸に出すことを前提に、元地主が自分の持分をワンルームマンションなど、大幅に違った仕様に作ってしまい、ファミリーマンションに単身者が同居するような、住民層が一定しないマンションとなってしまうこともありえます。

対策

分譲マンションの「非分譲住戸」については、どういう人が入居するのか、あるいは賃貸に出されるのかは、デベロッパーに確認すれば事前に教えてもらえます。買う側として、意識しておく必要があるといえます。

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