中古住宅が注目される昨今ですが、古くなっても資産価値を保つためには適切なメンテナンスが欠かせません。
日本では、中古住宅よりも新築住宅が好まれる傾向が強く、新築して25年~35年も経てば寿命とみなして取り壊してしまい、新たな住宅を建てるというサイクルを繰り返していました。しかし、近年は環境への配慮やいいものを長く利用する考えにシフトしつつあります。国の方針としても今後は中古住宅の流通量の拡大を推し進めていくようです。
これまでは、25年~35年で建て替えることを前提としていたので建物の資産価値は非常に低く、新築時が最も資産価値が高く、それ以降は年々、資産価値が減少して、最終的にはゼロもしくはマイナスの状態になってしまいます。しかし、住宅の長寿命化や中古住宅の流通拡大が進むなかで建物の資産価値が見直されてくると考えられます。
住宅事情の変化により、今後は中古住宅の価値が大幅に見直される可能性が高くなりそうです。「長く安心して暮らせる住宅」「適度にメンテナンスがされている住宅」「メンテナンスしやすい住宅」については資産価値が高く、下落も少なくなるでしょう。住宅の資産価値は放置するとドンドン下がっていきます。資産価値を下げないためにも定期的なメンテナンスが重要になってきます。資産価値が減ってしまった住宅でも、リフォームを行うことで価値を向上させることができます。住宅の資産価値は、工夫次第で維持、回復することも可能です。
新築住宅を購入しても入居後の維持管理が適切でなければ、設備や部品が劣化する一方で長持ちしません。新築物件の場合は、売主や施工会社、ハウスメーカーなどによる定期点検(アフターサービス)も行われますが、自分たちでも定期的な点検を心がけましょう。築年数の長い中古住宅は特に注意が必要です。保証のない中古住宅の場合は、専門家に点検・建物調査を依頼することも一つの手です。日頃から不具合や傷みがないか点検を行い、異常を発見した場合は早めに補修を行うことが大切です。
住宅のメンテナンスで重要なのは「早期発見・早期対応」です。壁にヒビが入っていないか、水回りに水漏れ・詰まりがないかなど目に見える範囲でもいいので定期的にチェックすることを心がけましょう。屋根裏や床下の点検口がある場合は、ひび割れや漏水跡、木材の虫食い、鉄骨材のサビや腐食がないかなどチェックを行います。少しでも異変を感じたら早めに専門業者へ相談して対策を行いましょう。
メンテナンスやリフォームを一気に行うと大掛かりになり、当然費用もかかります。大掛かりな作業になると場合によっては、工事中家に住むことができなくなり、仮住まい費用や引っ越し費用など、余計な費用がかかることも考えられます。そうなる前に定期的にメンテナンスをしておくことが大切です。少しずつ手をかけて大事に使っていれば、費用を抑えつつも資産価値のある良い家を維持することができます。
■フローリングのメンテナンス例
フローリングは日焼けや日々の生活による痛みなどで変色してしまうことがあります。無垢のフローリングの場合、ダストフリーサンディングによって再生が可能です。無垢フローリングが新品同様になることで見た目が美しいだけでなく気持ちも晴れやかになります!
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愛着のあるマイホームがいつまでも快適で美しい状態を保つためにも定期的なメンテナンスを行っていきましょう。適切なメンテナンスを続ければ、50年でも60年でも十分使用可能です!
(参考資料)住まいの殿堂
執筆:マイスマ制作チーム